一昨日のピタゴラ装置(ループ・ゴールドバーグ)の続き。
人はなぜあのような装置に燃えてしまうのか。男と女が互いに相手を探し求め、いろいろあって子供が産まれ、そしてその子供が大人になるまでのプロセスそのものが、実は最も壮大かつどんなハプニングで停止するか油断のならない「装置」でなくて何だろう【壊れた装置のおれカネゴン】。だからこそ人は、あのような装置を見ると老若男女を問わず誰しもが身を焦がすような情熱に囚われてしまい、カイジを応援する有象無象どものように心の底からつい声援を送ってしまうのかもしれない【ワンオブ無象のおれカネゴン】。
そしてこうした装置を製作する者たちはいわば神であり、装置を製作することは最も神に近づくことのできる神聖な行為だったりするのだろうか【貴様の装置はおれカネゴン】。

CATVのヒストリーチャンネルで、アポロ計画に従事したNASAのスタッフの武勇伝みたいなものを放映していて、アポロ11号打ち上げ当時の宇宙センターの机の上に計算尺が置いてあったのをカネゴン見逃さなかった。

何も調べずに書いているのだけど、ロシア(旧ソ連)は、冷戦時代に宇宙開発であれほど米国と覇を競っていながら、宇宙開発に不可欠なはずのコンピュータについてはほぼ何の成果も残していない。いったいどうやってスプートニクなどの宇宙船の軌道計算を行っていたのだろう【暇さえあればおれカネゴン】。計画に失敗したら粛清されるという恐怖のみに突き動かされ、連日の徹夜で目を真っ赤に腫らした多くの科学者/数学者が実力を超えた計算力を発揮したからなのだろうか。それとも、打ち上げ成功の影にはそれよりさらに多くの失敗があり、成功例だけ大々的に報道されているから凄く見えただけなのだろうか。

コメント欄で教えていただいた「航天機構」では、主に東側諸国(ポーランドソ連など)、西側の史観にとらわれないコンピュータの歴史が紹介されている。
また、世界最初のプログラミング言語などについてのレア情報もあり、めちゃくちゃ面白い。
そしてここから紹介されていたさよなら Sprinterというページに、東欧の知られざる壮絶なコンピュータ史が見事にまとめられている。