ちびフジ殿のリクエストにお答えして、体験した怪異のうち差し障りのなさそうなものだけを書きます。たぶんちっとも怖くないと思います。

カネゴンドラクエ1のせいで再度浪人したその年の冬、浪人ばかりがたむろする寮で、電子ピアノで遊ぶ合間に珍しくも勉強らしきことをしていたそのとき、突然何の前触れもなく「あ!何だか世界が終わってしまいそうな気がする!」という不安に突然かられ、その不安がぐんぐん高まって一歩も動けなくなった。その緊張感が最大に達したその瞬間、白熱灯がバチッと鋭い音を立てて切れた。ただそれだけなのだが、その時は腰が抜けるほど驚いてしまい、隣の部屋に這って助けを求めに行った覚えがある。同じ寮に「UFOを見た」という奴もいて、友達と数人で、上空一杯に未知との遭遇みたいに広がるUFOを見たと力説していた。信じていいのだろうか。

その寮には一人だけ、何年浪人しているかわからない男(30半ば)がいて、そっちの方が怖かった。この寮があったのは、夢野久作ドグラマグラ」の舞台にもなった姪浜(博多)だった。

後は差し障りがありすぎて書けない。なお、カネゴン自身はまったく霊が見えない体質です。肝心なものも見えない体質だったりして。