推理トリックの本などに「電話線は独自に電源が供給されているので、停電していても電話は通じるはずだ」と書かれていたのを見たことがあるが、今となっては必ずしも成立しないものになってしまった。光ファイバーは当然ながら電源を供給する能力はないし、受信側が TA や DSL モデムなどを使っていれば、当然停電の影響を受けることになる。逆に、複雑怪奇を極める通信網のローミングをトリックに使う方が面白くなりそうだ。現代版「点と線」というか。実際、国際電話網などを経由すると逆探知は使えなくなることが多い。暗号も日常化しつつある昨今、推理作家も大変だ。