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複素数には有意の大小関係は存在しない(定義されていない)そうだ。確かに、「身長と体重がそれぞれ180cmと60kg、170cm と70kgの人はどっちが大きいか」と聞かれてもそれだけでは答えようがない。にもかかわらず複素数同士の和と差は定義されていて、あまつさえdzのような極限まである【いい気なものだおれカネゴン】。
おそらく何の関係もないが、名作「トイレット博士」を描いたとりいかずよしの「うわさの天海」というマンガに「
一万円と百円ではどっちが値打ちがあるでしょうか」という命題に対して「どっちとも言えない」と答える話があって、なぜか忘れ難い。「なぜなら百円しか持っていないときの百円は、一万円よりも重みがあるからです」。お金はスカラー量ではなく、ベクトル量だったのか。