カネゴン師匠のRyuさんに、カネゴンシンセサイザーで作った音色をいろいろ聞かせて「何の音に聞こえますか」と尋ねたら「シンセの音にしか聞こえないけどな」と言われてずっこけたことがあった。今から思えば、なまじシンセで音を作る人は、他人が作った音を聴くときすら「きっとこういう音のつもりなんだろう」と作り手側の苦労を勝手に読みとってしまい、同じように自分で作った音色についても過大評価しがちだったと思う。シンセで現実の楽器をシミュレートすることは、あまり積極的な意義が得られないことが多い。