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実は日本のスパコンは性能が高い。スカラー型プロセッサとグリッド・コンピューティングとベクトル型プロセッサの違いをすらすら言える人は何人いるだろう。カネゴンはすらすら言えません。かつてのスパコンの名門CRAY社が今やNECのOEMというのを今更知って驚いた。一方コンパックのプレスリリースでは「時代はベクトルからスカラーへ」とまったく逆の主張をしている。しみじみプレスリリースは雑誌の記事と同様当てにならないことを痛感。
今は亡きセイモア・クレイと言えばたった一人でスーパーコンピュータを設計し、建造(というしかない)し、OSを作り、アプリケーションまで作ってしまった「一人ヒマラヤ山脈」としてあまりに有名。カネゴンが小学校のとき、三菱商事かどこかがCRAY-1を導入したというのが話題になり、当時のアスキー誌で「あの巨体をどうやって搬入したんだろう」とあれこれ憶測する記事が載っていた。それにしてもこのモノクロ写真、ヒデキ指数を刺激することこの上ない。カネゴンはこういう世界で遊んでいたい。
PCの速度向上を阻む要素として「I/O回り」(足回り)が挙げられてもう随分経つ。CPUがナノセカンドの世界で動作しているのにハードディスクがミリセカンドの世界でもたもたしているわけだから、CPUは実は暇で暇でしょうがなかったりする。昔に比べるとキャッシュの量が増えてきたので多少ましにはなったかもしれないけど、速度の差はむしろ開く一方なのかもしれない。OSはOSで、暇で暇でしょうがないことを前提に最適化されていたりするので、急に足回りがよくなったら逆に取りこぼしてしまったりするかも。CPUとバスとキャッシュと入出力のバランスはなかなか取れそうで取れない。取れてしまったらそれはそれで改造の余地がなくなってさみしくなりそうだけど。最近のマザボ事情に疎いカネゴンにつきかなり適当です。