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電磁波を通さないジーンズ。どうしてこういう報道のときには「電波」と言わないのだろう。おそらく「電波系」という言葉自体がさんざん手垢にまみれたせいかもしれない。「でんぱ」と発音すると響きがどことなく子供っぽいし。
この種の表現がポピュラーになったのは、ガロ編集長を兼任していた渡辺和博の漫画「毒電波」が最初だったと思う。昔立ち読みしたような覚えがかすかにあるけど、胸の痛くなるような話だった。漫画はともかく、この人が描いた田原俊彦の似顔絵が信じられないぐらいよく似ていて、そっちの方に驚かされたことがある。こんなマジックで描いた適当な絵で、しかも似ているかどうかを描いた本人がまったく気にしていないにもかかわらず似てしまうことに。あれ以来、山藤章二の似顔絵教室ですらこれを超える似顔絵を見ていない。
別の回のキャプションに「ぼくは三十男なので、女優のお腹のしわとか尻のたるみとかがつい気になってしまう」とあり、カネゴンも三十になったらそうなるのかと思って慄然としたこともあった【無駄な心配おれカネゴン】。