世界初のJavaリアルマシン搭載PDA。まことに古い話なのだけど、創刊間もない頃のアスキー(1970年代後半)にZ800というCPUが紹介され、「PascalP-Codeマシン(JavaでいうJavaバーチャルマシンに相当)をそのまま実行できるものになるらしい」と確かに書かれていた(その後この構想は撤回されたらしいと書いてあったような気もする)。浮かんでは消えるバーチャルマシンのリアル化が今になって初めて実現するとは。JVMの仕様がやっと落ち着いたとも言えるのかもしれない。PDAなので仕様上電力消費が抑えられると考えられるので、速度的には一般のCPUと比べて多少見劣りするかもしれない。このJavaリアルマシンが汎用CPUとして登場すれば違うのかもしれないけれど、JavaOS亡き今、文字通りのPure Java環境を味わうにはまずOSから何とかしないといけないことになる。それに加えて各種コマンドやライブラリをUNIXから持ち込むことになるのだろうけど、C言語ネイティブのコマンド/ライブラリをわざわざJava環境で再現しても新味に欠ける。Plan-9ぐらい先進的なOSを移植するか、Squeakぐらいう浮世(=デバイス)離れした「オブジェクト天国」をJavaに移植する方が早いか。Javaリアルマシンの話はどうも「卵が先かにわとりが先か」という感じになってしまう。

追記:Slashdot.jpによると「VMなのでリアルマシンにあらず」とのことでした。紛らわしくてすみません。