常々悩んでいることがある。本(特に教科書)のありかたとして、「要点のみを押さえて書く」--A か「余分な情報をたくさん含ませてスムーズに読ませるようにするか」--B か、そのバランスをどのあたりに持ってくるかということ。見たところ、いわゆる「できる人」ほどA のような伝統的な教科書を好む。カネゴンは冗長を愛するので、Bを好んでしまう。実際の本はこのどちらかに寄った形になるので、どちらに寄ってもそれを好まない人からそれぞれ不満の声が出てしまう。

で、書きながら思ったのだけど、A のような本では余白をたっぷり取って、そこに「余分な情報」に相当するものをどしどし書き込めるような形式だとありがたいし、そうすべきだと思う。逆に、Bのような本を読むときには、自分でノートに簡潔にまとめ、結果的にAと同じ形式のものを自分で作り上げるのがよいのだろう。要するに、最終的に両方のアプローチが必要となるということか。