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山形さんの新作「石油はなくなりませんってば」。
将来どんな技術革新が現れるのかは具体的に予測できないにもかかわらず、何らかの技術革新は多かれ少なかれありうるということをいつの頃からか前提にせざるを得なくなっていたとは。比喩にも何にもなっていないけど、未来からの新種の借金をこしらえたような気が一瞬した。
関係ないのだけど、カネゴンが卵(幼少時)に読んだ火の鳥 未来編の世界では科学も芸術も進歩がぴたりと止まってしまい、人類が揃って懐古趣味に走っていたのを思い出した。それはそれで20世紀真ん中あたりの陰鬱な気分を反映したものなのだろうけど。どんなに頑張っても新しいものをまったく生み出せない状態というのはいつの日かくるのだろうか。
「進歩することは終わりに近づくことだ」という色川武大の真言をいやでも思い出すのだけど、問題はその終わりがいつになるのかが、技術革新が予想困難なのと同じぐらい予想できないことだったりする(短期的にはともかく)。くっきりと予想できてしまったらできたで、人類が揃ってネタバレを非難するかもしれないけど。