上映前に予告編が怒涛のようにかかる。
以前から思っていたのだけど、予告編が洋画(この場合ヨーロッパではなくハリウッド)か邦画かで、歴然と違うものが一つある。同じスピーカーから出ているにもかかわらず、腹に響くような低音の作られ方が明らかに違う。ホラー映画のサントラだと洋の東西を問わずこれでもかとばかりに低音を鳴らしまくるけど、日本のはどういうわけか常に球質が軽い。ハリウッド系の映画の低音は、日本映画のサントラが越えられない低音の壁を楽々と越えて、低音がドロッとつぶれずにずっしりと響く。
特定の映画でなく、全体としてそういう傾向が感じられることから、サウンドエンジニアの低音の感じ方が決定的に違うのではないかと何となく考えている。どちらがよいということではないのだけど、民族性とかそういう安っぽい言葉で説明されてしまう前にまず調査が必要【株価を下げるおれカネゴン】。
全然ちゃんと調べていないのだけど、カネゴンがこの種の低音を初めて耳にしたのはデューン/砂の惑星で、サントラはあのブライアン・イーノだった。それ以降のサントラの重低音はすべてイーノの影響下にあるとカネゴン勝手に思うことにしている。
違いをより際立たせるために、洋画と邦画のサントラ(のエンジニア)だけ互いに取り替えてみたらどんな感じになるだろう。貴重な実験の成果として、むっちりとした重低音の鳴り響く「釣りバカ日誌」や、畳の匂いのしそうなカサカサした低音に彩られたロード・オブ・ザ・リングスに出会えたりするのだろうか【仮定に仮定をおれカネゴン】。

と書いたら誰かがスペクトルアナライザをぶん回して勝手に調べてくれることを希望。