と言いつつ「スポーツ解体新書」という本を先に読んでしまい、驚嘆する【二枚の舌のおれカネゴン】。スポーツについて語る人は死ぬほどいるけれど、これほどまともな議論を見たのはカネゴン初めてなのは、カネゴンがスポーツ新聞を自分からは買わない人だからなのかもしれない。
「アマチュアリズム」(お金のために動かないアマチュアは尊く、プロは卑しい)という考え方は、かつてイギリスなどで、エリート層が肉体労働者をスポーツから排除して自分たちが勝てるようにするという差別的な発想から生まれたことをカネゴン初めて知る【知るも知らぬもおれカネゴン】。
その他にも、カネゴンたちのスポーツ観がいかに狭い国内のおかしな常識に囚われているかを、(左翼的でヒステリックな口調に毒されていない)落ち着きのある文体で、スポーツ界の進む道を前向きに描きながら滔々と指摘している。恥ずかしくて新聞社やTV局などが書けない、メディアとスポーツの関係におけるさまざまな問題点についてもきちんと指摘されている。新しい発想に飢えている学者こそ読んだ方がよい【何様君とはおれカネゴン】。そう思うのはカネゴンだけかもしれないけど、WBCの米国敗退を歴史的必然として予見していたかのような記述も。