正月番組で古今亭志ん生(ここんていしんしょう)のヴィンテージ映像(昭和30年代頃)を見かける【実は初めておれカネゴン】。
二言目には「あんた、人間ってのはね」などとのんびりと人間や世間や男や女をひとくくりにして語っているのがある意味新鮮。実際、ある程度以上の年齢層はこの「人間ってのは」を何の反省もなく口にしていたのだけど、昨今になればなるほどこうした牧歌的かつ年下にとって煙たい一般化は喫煙同様肩身が狭くなってきているので、物分りのよさそうな表情の裏でひっそりとしかし確実にストレスがたまっているに違いないと想像できる。

なお、落語家の名前はかな漢字変換(IME)にまったく登録されていないので入力が面倒なことを知る。

同番組での「やすし・きよし」映像も見もの。全盛期のジャコパスのごとく不吉なまでに切れ味抜群の横山やすしと、それをすっぽりと包み込んでしまう西川きよしの器のでかさ。