同書によると、作図の公準は以下のとおり:

  • 公準 1 : 一点とこれと異なる他の一点とを結ぶ線分を作ること。
  • 公準 2 : 与えられた線分を、その両側へいかほどでも延長できること。
  • 公準 3 : 任意の一点を中心として、他の任意の一点を通る円を描くこと。(現代だと、同値の「任意の一点を中心として、任意の半径の円を描くこと」を使用するらしい)

この3つの公準だけを使って、円に接する直線を描くことが許されるのかどうか急に迷ってしまった。接線を引く前にはその場所に接点はないのだけど、ないのにおもむろに線を引いてしまって怒られないだろうか【どやされ人生おれカネゴン】。
それと、「コンパスで距離を取ってそれを全然別の場所に運び、元の長さを全然別の場所で再現する」という操作は、この3つの公準の中で許してもらえるのだろうか【迷うことならおれカネゴン】。
と思ったら、解説でもう一つ公準が示されていた。

  • 公準 4 : 描かれたいくつかの円や直線の間に交点があれば、それをとること。

でもこの公準があっても上の疑問が解消しない。

しばらくチェックできなかった小島先生のブログから:

実際、高校数学では三角関数で計算できるのは、15度の系列とか18度の系列だけで、ほぼすべてのサインやコサインの値はどうやって計算するのかわからない。ほとんどすべて計算できないようなものが「存在する」と言えるのか。もちろん、教師はそれに答えてくれないばかりか、そんなことを疑問にも思わないのである。新井さんは、ここで、何の準備もなしに唐突に、サインやコサインのテーラー展開を持ってくる。テーラー展開を使えば、どんなサインやコサインも近似的には計算可能であることを示してみせる。そして、関数電卓やパソコンの三角関数の計算が実はこの方法で行われていることを暴く。

http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20091221

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