小学校2年の時に(また思い出話)、朝日ソノラマから出た小説版「宇宙戦艦ヤマト」(豊田有恒原案:石津嵐著←この人誰なんだろう)を買ってもらった。きっとその道ではとっくに知られているのだと思うけど、これがものすごいしろもので、一言でいうと「宇宙戦艦ヤマト殺人事件」。以下は全部記憶で書いてます。

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  • 波動エンジンの設計図なんて便利なものはなく、墜落したサーシャの宇宙船をハックして強引に波動エンジンをこしらえた。放射能除去装置に関するメッセージなどどこにもないので、助かる根拠もなく出発。
  • 浮遊大陸も反射衛星砲もドメル艦隊も登場しない
  • 世界統一政府を夢見る郷なんたらとかいう人物が出発間際に登場。誰だ。
  • 超能力を持つ種族が住むボルゾン星に不時着し、そこで開かれた宴会でデスラーとばったり出会う。紳士協定で撃ち合いにはならず。
  • その星ですれちがった古代守は重傷を負って、ものすごいフリークスとして描かれている(だから古代進も気がつかなかった)。一応キャプテンハーロックと名乗ってはいたが、「もしや...」と尋ねる沖田艦長に「人違いじゃあござんせんか」と時代劇のような受け答え。
  • 島大助はガミラスにさらわれ、いつの間にかサイボーグに改造されて戻り、ヤマト内部で破壊工作を行なう。
  • 真田さんがシャワールームで殴り殺され、犯人は誰だと騒然となる(当然島)。凶器は右腕に仕込んだ鉄棒。
  • サイボーグ島ちゃんは古代に涙ながらに撃ち殺されるが、寸前にヤマトの飲料水に猛毒を入れていたことが判明、乗組員のほとんどが死亡。

やっとイスカンダルについた時、二重星のどっちがイスカンダルか迷い、「あっちの赤茶けた星はいかにも悪そうだ。こっちの方が緑があってきれいだし、こっちにしよう!」と船を進めようとすると「..そっちに行ってはいけない..」と地獄の底から湧き出すような声で通信が入る。「...私はスターシャ...」話をきくと、実はスターシャはイスカンダル星をおおいつくす巨大なコンピュータで、「自分を守れ」という指令を忠実に守り、そのために空中元素固定の要領でガミラス軍を作ったら制御不能になり、イスカンダル人を滅ぼしてしまったのだそうだ。

「じゃ、じゃあ放射能に汚染された地球を救う方法は?」

「ありません」

かわりにもらったのが、地球人を放射能に耐えられるように改造するためのレシピ。あんまりだ。

最後に迫るガミラス軍にヤマトは体当りし(波動砲は?)、古代と雪は守の宇宙船で脱出し、レシピを持って帰路につく。あんまりだ。