カネゴンにはまったくといっていいほど詩の心得がない。歌を聴いても曲ばかり覚えていて、歌詞の意味が20年後に突然わかったりする。歌は丸覚えしているのだが、ほとんど意味を考えたことがない。カネゴンのじいさん(製図工)は自費で詩集を出版していたらしいのだが、カネゴン父が反発してノンフィクション一辺倒だったせいかもしれない。

カネゴンにとって、おそらく初めて詩が強烈に聞こえてきたのは、筋肉少女隊の「元祖高木ブー伝説」であった。カネゴン最後の浪人の時、オールナイトニッポンから突如これが聞こえてきて、シャーペンを持つ手が震えるほどの衝撃であった。カネゴンの場合、曲だけ覚えてて、タイトルと詩をすっぱり忘れてしまうパターンが多いが、この時はまったく逆であった。その後の「おれは高島忠雄だー!」という差し替えバージョンも好きだ。