(そんな言葉があるかどうかは知らないのだけど)「密集恐怖症」とでも呼ぶべき反応というか傾向がある。この特徴を有する人は、たとえば「葉っぱの裏をめくると虫の卵が並んでいる」みたいなものを苦手とする。カネゴンはそのケがないのでよくわからないのだが、少なくとも身の回りには意外にこれに該当する人が多くて驚いた。この症例に該当するかどうかは、その辺の紙にペンや鉛筆でプスプスとたくさん穴を開けながら紙をじっと見つめ、どこまで耐えられるかをテストしてみればわかる。密集恐怖症の人は、途中で不快さに耐えられなくなるはずである。ほかに、たとえばモアレ模様を見ると気分が悪くなるという表れ方をすることもある。一種の不潔恐怖がもとになっているという見方もあるが、カネゴンの見立てでは、何かもっと根源的な恐怖に根ざしているように思われる。果してそれは何なのか、もう少し調べてみたいので被験者求む。

これと少し似ているもので、ガラスを引っかく音、またはアルミの皿をフォークでカシュカシュ引っかく音が苦手というものがあるが、これは少なくとも前者については、アフリカに住むマカクサルという猿が敵に出会ったときに出す警戒音声と極めて似た周波数特性を有する、と大昔のOMNI日本語版で読んだことがある。ああいう音を聞いたときに、ゾワゾワと総毛立つのはそういうことなのか。それから、苦手な音がガラス系かアルミ系かで、人類はおおまかに2種類に分けることができるとも。縄文/弥生のようにきれいに分かれるかどうかは知らない。なおカネゴンはガラスは苦手だがアルミの音は平気である。皆様はいかがであろうか。