意外にも研究が遅れているジャンルがある。ユーザーインターフェース(コンピュータに限らない)、そしてフォント、記号またはプログラミング言語の可読性(Readability)だ。明らかに優劣が存在するにも関わらず「一度慣れてしまうと、それが相当不便なものであっても変えたくなくなる」という特性と、恐ろしく地道な研究スタイルを取らざるを得ないことにより、どうもはかばかしい成果が見られない。微分積分の記号が対称性を欠いていること、プログラミング言語で「=」が代入に使われていること、関数の引数に入れられない関数があるなど、一旦気になるととめどもなくなる。例のhaskell言語を作った人達は、おそらくそういうことが気になって仕方がないのだと思われる。こういうのは共産主義にも似て、得る物も失う物も大きい。