かつては端末の代名詞だったテレタイプライタ(TTY:タイプライタ+プリンタ+紙テープパンチャー+紙テープリーダー)は今や完璧に歴史的遺物になってしまった。カネゴンが幼虫(小学生)の頃は、このTTYがなければワンボードマイコンもただのマザボだった。当時で中古で50万ほどだったので小学生が買えるはずもない。プリンタ部分が世界最初のインクジェット方式だった「カシオタイピュータ」という端末は100万円もした。

月刊アスキー創刊号で、このタイピュータで印字したアセンブラコードが掲載され、翌号に「手書きリストを雑誌に載せるな」という手紙が来たという話がある。当時のタイピュータで使用されたインクジェットエンジンは今からでは信じがたいほど精度が荒く、まさにインクで一筆書きしたような温かみのある印字が得られた。何と言うか、ベクタグラフィックスの先駆けだったのかもしれない。

小学生のカネゴンは、視力2.0が0.1に落ちるほどゲーセンに入り浸る子供だったが、当時(確か東京タワーのゲーセンだったと思う)、今ではまず見かけることの無い「ベクタディスプレイ」方式のビデオゲームがあり、その独特の表現がすごく印象深かった覚えがある。要するに走査線というものがなく、すべての絵を電子線の一筆書きというかフリーハンドで描くというものだった。今調べてみると、どうやら今は亡きATARI社のゲームだったらしい【仕事しとるかおれカネゴン】。