片付けをしながらアルバート・アイラーの「Ghost」のテープをかける。今聴くと意外にかわいらしいフレーズがいっぱい出てくる。フリージャズには愛敬が欠かせないことを今更のように思い知る。B面は(まだあんまりうまくない頃の)山下洋輔(「バンスカリーナ」)。この人は年々うまくなっていて、今ではもう後から誰も追い付けない境地に達してしまった。フリーの人達が壊しまくった音楽を、この人は丁寧に拾い上げてもう一度作り直してしまったかのよう。今ではジャズとはかなり違うものになっているけど、それがよかったりする。浪速節でも宗教でもオペレーティングシステムでもそうだけど、壊すのは簡単だけどそれを作り直すのは本当にしんどいと思う。しみじみ頭が下がる【そのまま下げてろおれカネゴン】。