"「犬、動物」のような言葉を聞いたときに真っ先に心の中に思い浮かぶのが「印刷された文字」な人がいるのだそうだ。私はまだこの事実を完全に信じることができないでいるのですが。"これそのものかどうかはわからないけど、カネゴンにはあることが思い当たる。カネゴンは曲を聞いたときに歌詞が耳に入らない。本を読んでも映像が思い浮かばない。睡眠中に夢を見ない。人の話を異常な頻度で聞き違える。口に出して言う言葉が的を得ない【書いてることすらおれカネゴン】。

いつだったかJN師がレクチャー(あるいはマシンガントーク)の合間に「本(たとえば聖書みたいなもの)の特定の章またはパラグラフを、その情景がくっきりと浮かび上がるまで、あらゆる細部が手に取るように浮かび上がるまで繰り返し繰り返し読め」と言ったことがあった。そこにいた知人は「そんなの当たり前。誰だってできるんじゃないの」と言っていた。カネゴンはその話を、「一般的にそういう訓練がいい」という話だと思って聞き流していたのだけど、それはカネゴンに向けて言っていたのだと今頃になって気付いた。やっぱりカネゴン人の話を聞いていなかった。嗚呼。

カネゴンが人並以下なのはこの辺りに原因があったのだろう【他にも続々おれカネゴン】。イマジネーションはお芸術のためではなく、まっとうな社会生活を送るのにこそ必要だったということか。今まで人並になるための努力がすべてピンボケだったのはそういうことなのですね。今後カネゴンはそっち方面の訓練をします。他人の立場というものを想像しながら話ができるように。人並になるためならどんな犠牲も払います【落ち着かんかえおれカネゴン】。それからもっと骨惜しみせず汗をかくようにします。もう日記など書いている場合ではない。エジプト出てから行く先は決まりました。