CATVでジャクリーン・スーザンという作家の伝記をやっていた。もともとTV女優だったのが演技が下手で芽が出ず、私生活でも不幸が続き、一発逆転を狙って出版した煽情的な自伝的小説/業界裏話暴露小説の人形の谷間が大当たりし、宣伝方法があまりにエクスプロイテーションそのものだったので当時の批評はさんざんだったにもかかわらず今ではサブカルの女王みたいな地位にあるらしく、何だか映画秘宝と相性のよさそうな人物。

そのジャクリーンが小説を執筆する(タイプライターを使用)ときの方法が、5枚の色違いの原稿用紙を使い分け、色ごとに異なる要素をまとめて(白は書きたいことをそのまま書き、黄色には人物を描き、ピンクには出来事を書くという具合)、次に黒板に登場人物の相関関係と時間経過をKJ法っぽく綿密に記述して(ここでチョークの色と原稿用紙の色を対応させておく)から書くというもので、スキャンダラスな内容とうらはらに、当時としては独創的なツールを最大限に活用して実に真面目に仕事していることがわかる。当時ジャクリーンがemacsCVSを使える環境にあれば真っ先に使ったかもしれない。やはり自分で編み出したツールが一番使いやすいの法則というか、エクスプロイテーションは見方を変えればただの仕事熱心というか。

記憶が不正確だったことを家人に指摘されたので大幅修正しました【呑んで書いたらおれカネゴン】。失礼しました。