コンピュータシステムのフォールトトレランスというものをカネゴンが初めて知ったのは小松左京の小説(確か「果てしなき流れの果てに」だったと思う)だった。大気圏外に位置する巨大な宇宙ステーションに大型コンピュータを3台搭載し、重大な決定を算出するときは多数決を取るというもの(この宇宙ステーションは登場後すぐ謎の爆破を遂げる)。遥か昔にこれを読んだとき、何て贅沢なシステムだろうと思っていた。
言うまでもなく当時の(映画や小説に登場する)コンピュータの主要な業務は「予言」だったのだけど、当世はコンピュータに予言を期待する人はほぼいなくなってしまったに違いない。