CATVのアニマルチャンネルで、アフリカのカバの決闘を見た。カバは実はハーレムを作る動物で、メス以外にパシリのオスも従えていたりすることを初めて知る【生涯パシリのおれカネゴン】。そのハーレムのボスと、鼻っ柱の強い若いオスが決闘するのだけど、まずは緊張をほぐすためか、二匹とものんびり糞をたれながら尻尾を回転させて辺り一面に撒き散らす。それから両者ともガバーッと巨大な口を開けて上顎と下顎をぐいぐい押しつけ合っていた。なぜか互いを噛み合うようなことはなし。端目には互いにどちらの口が大きいかを比べているようにしか見えず、甚だ微笑ましい。それでもついに若いオスが負け、下の歯を血まみれにしながら短い足でトトトトとカバ走りで逃げ去った【腹を抱えるおれカネゴン】。勝利を収めたボスは早速お気に入りのメスにのしかかって疲れを癒していた。

関係ないけど、少し前の町山さんのはてな日記で印象的だったセリフ:

要するに政治的には反戦的なんだけど、オタク的には戦争が好きで好きでしょうがない。

兵隊として戦争に行きたくてしょうがないんだけど、何のために戦うか、とりあえず理由がない。それになまじ戦争の本ばかり読んでるので戦争の愚かさもわかっている。でも頭ではなくて「男の子」の部分でやりたくてしょうがない。

カネゴンも喧嘩はからっきしなのだけど【三級品とはおれカネゴン】、この足軽の血は嫌でも意識せざるを得ない。物理的な戦闘でなくても、システム構築でも何でも喧嘩の要素はどこかに含まれてしまう。しかしもし戦闘意欲がなかったら現状を変える動機自体が失われ、短期的には平和でも長期的には死を迎えてしまうことになる。ちょうど、地震は短期的には大きな損害をもたらすけれど、長期的には、風化の進む陸地を持ち上げて確保してくれる役割があるように。地震がなかったら陸地はすっかり削られて住む所がなくなってしまう。

何だかたいていのことは長期的には許されてしまうようにも思えてしまう。とは言うものの人間社会では短期的なことしか問題にされないのがつらいところ【逃げは許さぬおれカネゴン】。

とにかく、単なる戦争反対ではこの騒ぎ立てる血をどうやって収拾付けるかが見落とされてしまっているような気がしてしまう。やはり祭りに優るソリューションはないのかもしれない。

さあさあみんなどうした、祭りだ祭りだ。祭りが悪霊を追い払う。