教育TVでゾウリムシの接合の映像が流れていた。映像の完成度が非常に高く、不覚にもうっとりするほどエロいものを感じてしまう【辺りを見回すおれカネゴン】。

ゾウリムシの性の研究のパイオニアも発見。

ゾウリムシは接合後、約50回細胞分裂しないと次の接合ができない。また接合させないでおくと、六百数十回ほどの分裂で、老化して死んでしまう。このことから「ゾウリムシは接合によって若返る」と言えそうだが、じつは「接合しないと年をとって死ぬ」が正しい。年をとってからだと、若返るどころか接合することで死んでしまうからだ。

ゾウリムシの腹上死。

(中略)しかしここで、もう一つの性の意味を考えてみたい。
ゾウリムシに見られるような、形質や遺伝子の相性とは別に接合の相手を制限する能力が、どういう意味を持つのか。そうした性的隔離がなかったら、異なる環境に適応して生物の多様性が現れても、それは可逆的であって、原則的にはいつでも元にもどれる。したがって、性的隔離がないと、同じ場所に多種多様な生物が共存し、生態系をなすこともなかったはずである。

つまり性には「後戻りしない」進化の戻り防止弁としての役割があるということらしい。生命について調べるとよくお目にかかる「非対称性」がここにも。