大衆文学の快感の一つに、義理と人情が複雑怪奇にしがらみまくってどうにもならなくなったところに、主人公が(苦し紛れに)刀一つで周りを全部なぎ倒してすっきりするというのがある【知らずに書くとはおれカネゴン】。お話ならそこで終わるのだけど、現実には続きがある。誰もが一刻も早くすっきりしたくて仕方がないと思っているにもかかわらず、誰もそれを手に入れられないことを痛感。