この間もちょっと書いた動物たちの行動経済学の続き:
何とかとかいうサルにキュウリをあげると、喜んで食べる。ところが、そのサルの隣りの檻にいる同じ種類のサルに果物(こっちの方が大好物)をあげるのを目撃すると、元のサルはカンカンになって怒り、それ以降キュウリをあげても食べずに飼育係に投げつけたりするのだそうだ【朝三暮四とはおれカネゴン】。

たぶんこれは人間でも同じことが言えるのかもしれない。おとぎばなしの王子でも昔はとても食べられなかったアイスクリームも、誰でも食べられるようになってしまえばそのありがたみは薄れてしまう。その延長で、今時の生活はかつての生活とは比べ物にならないぐらい水準が向上しているにもかかわらず、もっといい思いをしている人(典型的には有名人)を見てしまうと、今自分がどれほどのものを持っていようとたちまち色褪せ、しばしば怒りの源泉に変わり果ててしまう。なので貧困を絶対値だけで測るのはいろいろと無理がありそうな気がしてきた。