マッドメンで思い出す【急なブレーキおれカネゴン】。諸星大二郎のマッドメンと宮崎駿ナウシカが似ているという意見をあちこちで見たような気がするのだけど、後者が前者を意識しているみたいな話を差し引いても、カネゴンアイにはやっぱり同じには見えない。
基本的に前者は、「価値観(それも大物の)をひっくり返す」という作業にしか関心がないように思える。前者は(カネゴンは決してそう思わないけど)絵が下手で真面目そうという印象を与えるためか、つい誰もが騙されそうになってしまう(実際前者のファンは妙に真面目で意固地な人が多い【貴様が言うとはおれカネゴン】)。本当のところは、高い志とか地球環境とかと全然違うところでへらへらと漫画を描いているのだとカネゴン勝手に思っている。
とは言うものの、価値観はいつまでもひっくり返し続けられるものではなく、価値観の数だけしかひっくり返せない、限りある貴重な資源なので、ときどき休めては価値観が体力を回復するか次の価値観にシフトするまで待つしかない。特に大物の価値観は希少性が高い。前者が寡作になるのは必然で、無理に描かせるのは何とも気の毒【貴様は休めぬおれカネゴン】。