数ヶ月前のAmerican Scientist誌の記事より【買う暇ないとはおれカネゴン】:
ウイルスの増殖の研究にゲーム理論が応用されたという話。ゲーム理論で既に確かめられているところでは、多数の「お人よし」と少数の「詐欺師」がいる状態から開始すると、詐欺師集団は相当な数まで増えるが、詐欺師が増えるとだましが効きにくくなって増加が抑制されるみたいな傾向があるとのこと。これと同じことが、ロテオウイルスとかいうありふれたウイルスで確認されたらしい。必要なタンパク質(宿主に取り付くための触手みたいなもの)を自分で合成できない詐欺師ウイルスは、他のお人よしウイルスが合成したタンパク質をちゃっかりいただいて増殖する。詐欺師ウイルスの方がDNAのサイズが小さいのでフットワークがよく増殖も速い。もし詐欺師ウイルスが増えすぎてお人よしウイルスが駆逐されると、当然ながら詐欺師ウイルスも全滅する。お人よしウイルスが食うや食わすなら、詐欺師ウイルスもかつかつの状態になる。
まだここまでしか読んでないのだけど【それで書くとはおれカネゴン】、各種詐欺行為の件数と内容が、他のどんな統計的数値よりも国家の経済力を端的に示してしまうことがあったりするだろうか。