YouTube平沢進をいろいろ見つけて気付いたことと改めて思ったこと【買わずに書くとはおれカネゴン】。

  • この人ほど音楽が微塵もアメリカっぽくならない人も珍しい。アメリカっぽい音楽という集合を考えたとき、その補集合の中に存在しているのは間違いない。本人も「ブルースは絶対演奏しないと決めている」と大昔にインタビューで語っていた。
  • どうあっても音楽を(うかつに)おしゃれにしようとしない。「仮面ライダーV3」のごとく、いい年した男たちのユニゾンがかなりの確率で混入する。そしてその「絶妙なおしゃれでなさ加減」が最大の個性になっている。「おしゃれ路線」というものが、実はミュージシャンにとって諸刃の剣(没個性一直線、あってもなくてもいい音楽になりさがる)であることを逆説的に証明している。
  • 実は大変ギターがうまい。特にリズム感は、平沢が尊敬しているというロバート・フリップより遥かに優れているぐらいなのに、まったくそれを売りにしないところがいい。
  • 初期のファンは暗い粘着質の人が多かったのだけど【ワンノブゼムとはおれカネゴン】、それらを根気よく上手に振るい落としてファン層を入れ替えた手腕に脱帽。
  • いいのか悪いのかよくわからない詩をいっぱい書くのだけど、間違ってもNHK「日本語であそぼ」に呼ばれなさそうな「子供に見せたくない禍々しさ」が良い。