白土三平ファンサイト。ちょっとやそっとでは読みきれないほどの膨大かつ濃厚な研究成果。
ちょっぴり引用させてください。

(前略)それにしても作品とは全く関係の無い「唯物史観」や史実に忠実か右だ左だアカだ…ということでしか作品が語られない現状は異常だ。また作品に対するそういった批評の仕方が何十年も前から変わらず続いていることにも違和感がある。作品論は元ソースの研究だけではない。時代・神話伝説などの題材紹介的に「これを持ってきている」という作品の語り方ではなく、作品自体への感慨も主であらなければならない(他の作家では当たり前なのだが…)。なぜ作品が読まれるのか、それは「面白いから」である。「自分はどうしてこのキャラクターが好きなのか」そういったところからの声がなかなか聞こえてこないのは、誰の責任ということではなく、そういったところからの発言数の少なさにあるのだろう。作品を好きな人数と関係なしに発言者が少ないのは、「語るのは難しい」といった虚構にとらわれてしまっている間違った心理に原因がある。

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