小島先生のエッセイで「蜂の寓話」というものを初めて知る。

マンデヴィルの寓話は次のような単純なものである。「利己心をはじめとして、虚栄心や欺瞞や羨望などありとあらゆる悪徳が思いのまま行なわれている限りにおいて、社会は繁栄を極めている。しかし、ある日、これらの悪徳を一掃したとき、いかなる結果が生じたか。商業やもろもろの職業は衰退し、技術は廃れ、失業と過疎が広がっていく」。つまり、人間の社会とは、慈愛に満ちた者の集まりではなく、「ブンブンうなる蜂の悪徳の巣」であり、そして、「私悪」こそが「公益」をもたらす、という非常に過激な、しかし、今となってはほとんど明快な主張だったのである。
このようなマンデヴィルの思想は、当時まだ支配的だったキリスト教的な、あるいは、ギリシャ的な価値観、「善」、「美」、「徳」などが、むしろ公益のためには障害となりうることを訴えたものだったといえる。

http://wiredvision.jp/blog/kojima/200708/200708211231.php

カネゴンが以前から「経済にはヤクザが不可欠」と考えてきたことが忘れた頃に裏付けられたような気持ち【そして忘れるおれカネゴン】。