大槻先生が、そしてカネゴンが受けた衝撃を皆様にももれなくお届けします。

この東海林太郎の唄はその後も鳴り止まなかった。私にとってはうるさいどころか遠い昔の父の子守唄のように聞こえた。
夜中、ふと目が覚めた。それでも東海林太郎は歌い続けていた。

しかし、合間に人の泣き声が入った。
「くやしいなあ、くやしいなあ。。。。。」
その老人の叫び、慟哭だった。
「おれの青春を返せ。。。弟を帰せ。。。くやしいなあ。」
「お金をくれ。。。くやしいなあ、くやしいなあ。。。」

私は強い衝撃を受けた。もう眠れなかった。
隣の病室に行き、肩をさすってやりたかった。
この老人は、まもなく「くやしいなあ。」と叫びながら、死んでゆくのだ。

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