日経サイエンス別冊「こころのサイエンス」04」からかいつまむ。

子供を育てるにあたり、子供の知能や才能を強調したり褒めたりすると、予想に反して次のような結果になりやすい:

  • 失敗に対してもろくなる
  • 失敗に対して言い訳ばかりするようになる(「自分にはやはり才能がない」など)
  • 挑戦を恐れるようになる
  • 短所を改善することをいやがるようになる

対照的に、子供の努力を強調したり褒めたりすることで、その能力にかかわらず、困難に挑戦し、短所を改善し、成績も向上するようになった。

大人でも、たとえば漫画家や映画監督やゲームクリエイターなどは前者と同じ罠に落ちやすいような気がしないでもない。周りの人たちも話題が他にないものだから深く考えずに一つ覚えで「才能ありますね」とばかり繰り返し、それがまじないとして本人にじわじわ影響を与えたりしそう。未来の子供たちが進路を定めるにあたり、そういう意味での職業ごとおよび業界ごとの危険度を測定しておく必要があるのかもしれない。
それとも実はカネゴン以外の世の大人たちの間では、才能をむやみに褒め称えることで相手を遠回しに引きずり下ろせることなどとっくに知れ渡っていて、合法的な兵器として日々互いに己れの敵の才能を念入りに誉め殺し、転落を図っていたりしたらどうしよう。