漫画喫茶で久しぶりにうしろの百太郎を読み返す【何度も読むのがおれカネゴン】。
連載途中から大人気になったらしく、読者からおびただしい霊体験レポートと助けを求める声(主に精神病院から)が怒濤のように寄せられ、ほったらかすわけにもいかなくなった作者が完璧に頭を抱えている様子が手に取るようにわかる。なお、論拠のほとんどを「大新聞に載ったから」「テレビでやってたから」と権威に求めていたりする傾向あり。
一番よかったのが、中盤で唐突に催眠術の達人が抜き打ちでデモンストレーションを行い、あたかもそこに霊が出現したかのように教室の生徒全員に思い込ませ【振り子で眠るおれカネゴン】、それをもって安易にこっくりさんを行わないようにと読者も含めて警告するシーン。その心は、もうこれ以上こちらに助けを求めないでくれという作者の魂の叫びだったのかもしれない。