サンタクロースはいるんだよ、ヴァージニア

【100年遅れのおれカネゴン

こんにちは、ヴァージニア。早速だけど、それは君の友達の方が間違っている蓋然性が非常に高い。説明しよう。

  • まず、「目に見えなければそれは存在しない」と言えるだろうか?誰しも愛について気楽に語っているけど、愛を見た人は者は誰もいない。にもかかわらず、愛が存在することを疑う人はいない。「誠意を見せろ」と声高に言う人は十数億人は間違いなくいると思うんだが、誠意を見たことのある人はいない(あ、「誠意を見せろ」というのは宇宙語に翻訳すると「お金を寄越せ」ってことだからね)。にもかかわらず、誠意が存在することを疑う人もいない。

ということは、「目に見えなければそれは存在しない」と言い切るには反例がありすぎるということだ。ところで、小池一夫のように愛を客観的に数値として測定できる方法論をもし考案したら、世界中の人が一斉に嫌な顔をしそうな予感が僕にはする。

  • それから、君の友達は科学的な思考の訓練が足りていないか、バクチのセンスがない。動かぬ証拠がなかろうと、科学に身を捧げる者とギャンブラーであれば誰しも、あらゆる可能性を列挙し、それらについて慎重に検討するのが常だ。
    • サンタクロースはいない(A)
      • サンタクロースはこの間絶滅した(A)
      • サンタクロースはまだ生まれていない(A)
    • サンタクロースはいるが、暗黒物質のごとく電磁波による観測にかからない存在形態である(B)
    • サンタクロースはいるが、見た目にその辺の普通の人とまったく区別がつかない(B)
    • サンタクロースはいるが、昆虫の姿をしているので誰も気付いていない(B)
    • サンタクロースを見たものは一人残らずその場で死ぬ(B)
    • サンタクロースは電子顕微鏡サイズで、ブタやトリを介して感染する(B)
    • サンタクロースは一種の浮遊霊で、クリスマスになると君のパパやママに憑依して操る(B)
    • この間五反田ですれ違ったんだが、写メを撮っておけばよかった(B)

Aの不在説は、結局冒頭の1つにまとめられるので、A説は1つ、B説は少なくとも5つはある。B説はその気になればいくらでも列挙できる。人間がこれまで知りえたことなんてたかがしれているのは言うまでもないのだが、B説はいくらでも増やせる一方、A説はこれ以上増やしようがない。
面倒なのでこれらの仮説のもっともらしさに差がないと仮定すると(このくらいの操作はどんな物理学者でも見積もり段階でやっているから安心して欲しい)、等確率の原理に基づいて、Bの「サンタクロースがいる」方に賭ける方が遥かに有利ということになる。
問題はこの論法だとたいていの空想の産物を「ある」と言い切れてしまうことなんだけど、そこのところは今みんなで議論中だ。気長に待ってて欲しい、ヴァージニア。

真面目に書いているのに、手を加えれば加えるほど何だかカネゴンの苦手なアメリカンジョークみたいになってきてしまう【蛇に足描くおれカネゴン】。