カネゴンが勝手に決め付けたエッセイ系の文章をとりあえず改善する方法: その4【お暇なようとはおれカネゴン】。

逆説を取り入れてみる。

例は何でもいいのだけど、たとえば色川武大がよく使う手として、自分が心の底から好きで好きで仕方がないものごとをお題にするときに、「こんなものは、早晩禁止してしまうがよろしい」という逆説的な論調で押し通したりしている。
そうやって書いてみると、最初のうちは、嫌よ嫌よと言いながら本当は好きで仕方がないという感じがどうにも出なかったりする。本当に嫌いですというふうにしか受け取れない文になってしまうこともあるし、意図とは逆に嫌味になってしまうこともある。
そのまま文の論調を変えずに、読む人に与える印象を180度変えるにはどう書き直したらいいかを、初めて真剣に考えるようになるきっかけになればカネゴンもうそれでよしとします【逃げ足準備のおれカネゴン】。とはいうものの、たとえば結城浩さんは文章に一切逆説を持ち込まないにもかかわらず完成度が高いことからもわかるとおり、逆説は必須でも何でもなかったりするのだけど。逆説は変化球なので、毎回投げると打ち込まれてしまう【一つ覚えのおれカネゴン】。