話が飛んでばかりだが、 思い起こせば初めて意識的に岸田森を見たのは、84年頃TVでやってた「ピーマン白書」だった。高校の1クラスがそのまま放浪する話で、番組自体はあんまり面白くなかったのだが(橋本治が脚本に協力していたそうだ)、止めようと追いかけてくる教頭(岸田森)の演技があまりに異様でそれ目当てで見るようになった。放映時間が日曜夜8時で大河ドラマとコンフリクトしていたので家族の評判が悪かった。他の役者をおいてきぼりにして日本刀を振り回したり特攻服を着たりしていた晩年の岸田森は、文字通り完全に浮いていて見ていて座り心地が悪かったが、それでも見ずにいられなかった。