カネゴンは、現代アートについては「一発ギャグ」を競うものであるという認識を持っている。でかい一発を当てれば美術史に名前が残る。ギャグがしょぼいのは残らない。それもこれもマルセル・デュシャンが原因だ。奴が美術館に便器を持ち込んで受けてしまったから(最初は石投げられてたみたい)、「あんなんでよければ俺だって」とわらわらとおんなじようなことを始めたのだと思う。どっちにしろあんまり頭よさそうな人達には見えない(人のことは言えませんねおれカネゴン)。だからこれは怒っている方も怒られている方も見当違いだと思う。ケージのプリペアド・ピアノはDX-7の音を作ったのだ、DX-7がない時代に。ラッキーなだけかもしれないし、その当時のケージは凄かったのかもしれないが、だから今ありがたがって聞く値打ちはどこにもない。でもいいのだ。先取りに命をかけた音楽家にふさわしいと思う。