今読みかけの「無限のパラドクス」(ブルー・バックス)は本当にすごい本だ。ブルー・バックスに入れるにはもったいないぐらいよい。こんなに多くの人々が「極限」と「無限小」について勘違いし続けていたというのは、ある意味勇気が湧いてくる。しかも無限から一番逃げ回っていたのが数学者で、哲学者は無限について好き勝手なことばかり言いつづけて、物理学というかケプラー天文学が突破口になったなど。カネゴンが間違えても不思議ではなかったのだ。「極限という概念は言葉としては身近でありながら、人間にとって生得的に(生まれついて)誰でも理解できるものではないようだ」というようなことが書いてあった。高校で習うlimなんちゃらはもうその辺についてはパッケージ化されていて機械的に進めることができるので、いちいち疑問を持たなければ問題なく(面白みもなく)先に進めるようになっているらしい。カネゴンいちいち疑問を持ってしまったのでこうまで長期にわたるどつぼにはまっていたようだ。いつかカネゴンは自分用に無限を厳密に定義し直す必要がある。でないと「オイラーの贈物」先に進めない。何にしろ先を読むのが楽しみだ。どきどきどき。