今月の日経サイエンスで【またそれかおれカネゴン】、小鳥が複雑な歌を歌おうとするのはなぜかということを解説するページがあった。オスが複雑な歌を覚えるには時間と余裕が必要であり、本来は腹減らしの無駄な行為のはずだが、あえてそういう無駄なことをすることでメスに余裕があるところを見せ付け、最終的に歌の下手なオスより生殖が有利になるとのこと。成田氏以前の抽象芸術家たちの場合、果たして抽象芸術は生殖に有利に働いたのだろうか。

戦後すぐぐらいだったと思うが、現代音楽のメシアンは、ひばりの鳴き声をうんと低速で再生するとフルートそっくりに聞こえることを発見し、それを曲に取り入れた、というかそのままかけた。これはテープだからできる技で、(試してはいないけど)wavファイルなどのデジタルサンプリングではうんと低速にすると量子化ノイズが激しくなるので不向きなはず。もしかするとまたカネゴン間違っているか。シャノンの標本化定理を見ると、周波数が倍あれば元の音(情報)を再現できるとあるが、再生速度を変える場合は「元の音と違う音」なので、再現の場合と事情が異なるはずだと思うのだけど。無無。