カネゴンは知らなかったのだけど、昨年シュトックハウゼン事件というのがあったらしい。桜井順ページにもう少しだけ詳しく書いてある。要するにシュトックハウゼンが「言葉のアイコラ」でハメられた(やったのはラジオ局のディレクター)ということなのだろう。

そのシュトックハウゼンと言えば、戦後の焼け跡のドイツのラジオ局から早々と自作の電子音楽を「ライブで」流し続けた、テクノの応神天皇みたいな人。後年それを聴いて育ったクラフトワークやCANが台頭し、その後あれやこれやで現在の隆盛があるらしい。

前にも書いたけど、シュトックハウゼンの古い曲「少年の歌」を聴いたことがある。少年の歌を録音したテープに偏執的なコラージュをかました怪作(ぽぽぽぽやぽぽひーぽぽぽ、みたいな感じ)なのだけど、今回の事件も見ようによっては、大昔に自分が生み出したアイコラ技術によって、忘れた頃に足をすくわれたということなのだろうか。輪廻転生南無阿弥陀仏マッドテープの影にもシュトックハウゼンあり。