説明のために表形式で文を書いても、それを読む人にとって意外にわかりやすくならないことがある。書き手はその表を自分で書いたのだから、そのことで表の内容を深く理解できるけれど、それをただ読む人は表を書くプロセスに参加していないので、表の細かな見せ方(言葉の選び方やフォントや強調など)に技巧を凝らさないと、表に書かれている文のどこに読者が着目すべきかが一目ではわかりにくくなることがある。ありがちなのが、「あり」「なし」などの簡略化されすぎた言葉で構成された表が平板になってしまい、表の意図の読み取り易さが落ちてしまうこと(せめて「なし」を空欄にする方が「あり」が適度に強調されてよい)。理解のために一番理想的なのは読者に表を埋めさせることだけど、忙しい読者から苦情がきそうなので練習問題でしか使えないかもしれない。