まったく関係ないのだけど、先月の日経サイエンスに、赤道直下の海面に生分解性の油を広範囲に撒布し、海水の蒸散を抑制することによって生まれたての台風の進路を変更するという研究についての記事があった。台風(に限らずこの手のシミュレーション)は初期条件に極めて敏感に反応するので進路の予測が難しい分、「それならいっそ初期条件をちょいと引っ掻き回すだけで進路を簡単に変更できるのではないか」というのが研究の動機らしい。そこまで思いつかなかった。しかも実験もかなりうまくいったらしい。そのうち進路に当たる国々で台風の押し付け合いになり、しまいには競って油を撒きまくり、ますますどこに向かうかわからなくなり、ブックメーカーが新しい種目を成立させるかもしれない。