大昔にA・ビアズの「悪魔の辞典」を読んでみたとき、ひねりの次数が少ないせいか、思ったよりつまらなかったのを覚えている。たぶん最初のいくつかを読めば、残りはタイトルだけで補完できる。本人は「人間がどれほど邪悪になれるかということに興味がある」みたいなことを言っていたらしいけど、ドーベルマン刑事を数冊も読めば人間がいくらでも邪悪になれることはすぐわかることで、カネゴンとしては、それをどういう頓知でがたぴしと回避し(ようとし)ているかの方に興味を惹かれてしまう【最もがたぴしおれカネゴン】。部品の信頼性が相当低くてもシステムは作れるみたいに。