サザエさん」を読むたびに、吹き出しの中にあるセリフの単語が、漢字ではなく、カタカナで書かれる割合が非常に多いことが気になる。カタカナで書かれたばかりに、その言葉を漢字でどう書くのか何十年もわからずじまいだったことも一度や二度ではない【ボキャブラ源泉おれカネゴン】。カネゴンとしては漢字で書ける部分はなるべく書いて欲しい方だったりする。
原作者は、ある単語を漢字で書くかカタカナで書くかというルールまたはスタイルガイドを定めていたのだろうか。漢字で書くと画数が多くなりすぎて印刷でつぶれることを恐れたのだと推測できないこともないのだけど、画数が多くても漢字が使用されていることがあり、未だルールの推測が難しい。
ついでながら、古本屋でサザエさんうちあけ話を見かけて読み返すと、エッセイとして超一級のできばえであることに今頃気付く。リリー・フランキーの「東京タワー」の源泉がここにあるとカネゴン一方的に予言することにする【後から予言のおれカネゴン】。たぶん、サザエさんそのものよりずっと面白い。