カネゴンが随分昔に読んだ「鉢かつぎ姫」という昔話の絵本のある場面を思い出す【よそ見の多いおれカネゴン】。
主人公の鉢かつぎ姫は、故あって母親から頭に鉢をかぶせられたがために、現代でも通用しそうな手の込んだいじめを受け続け、ついに世をはかなんで川に身を投げてしまうのだけど、頭の鉢が浮きになって死ぬこともできず、プカプカとそのまま川を流れていく(そして次の場面に進む)。これ以上ないぐらい悲惨な局面なのに誰もがついプーと吹き出してしまう、昔話の中でも屈指の高度かつ捨て身のギャグシーンだった【腹を抱えたおれカネゴン】。
なお、リンク先の絵では鉢が漆塗りのお椀のように見えるのだけど、カネゴンが読んだ絵本では土を焼いたすり鉢のように見え、ずっしりと重そうだった。
ところで、鉢とは実はカネゴンが真剣に愛してやまない「地上最強の男 竜」の仮面みたいなものだったということはないだろうか。本当の能力(美しさ/力など)を隠すための仮面をかぶせられたばかりに数々の災いに遭い、途中で世をはかなんで自害しようとしたり、最後に被り物がパックリ割れるところなどそっくりで、「竜」は実は無意識のうちに鉢かつぎ姫をモチーフにした話だったのかもしれない【紙屑学説おれカネゴン】。