たけくま先生が川内康範師父について書いているのを見て、カネゴン矢も立てもたまらず秘密の倉庫からカネゴンにとって聖書とも言うべき川内康範ロングインタビューを発掘して久々に読み返す【丑三つ時のおれカネゴン】。興味本位で眺めて終わるものにあらず。
このインタビューが素晴らしいのは、川内康範師が純文学からヤクザまでどんな話題を繰り出してもたけくま先生が見事にそれをすべて受け止めているところ。師の持ち味をここまで引き出せるのは彼の他に考えられない。
カネゴン川内康範師に強烈にシンパシーを感じてしまうのは、師の体験には到底及ばないながらもカネゴン自身の住み込みでの新聞配達経験がたぶん大きいと思う【大きく語るおれカネゴン】。一年間住み込みで新聞を配りながら死にそうな目に遭ったり馬鹿馬鹿しいことに巡り合ったりしているうちに、カネゴン自身の能力はちっとも変わっていないのだけど、今から思えば嫌なことから初めて逃げなかったという体験をすることができたような気がする。それ以来、どんなひどい目に遭わされても(文句は言いながらも)逃げ出すということだけはしなくなった【遭わされ続けるおれカネゴン】。