芸術とは何かと聞く人がいつまでたっても多いのでカネゴンが超適当に答えておきます【死人の山とおれカネゴン】。
カネゴン定義によれば、芸術とは「いてもいなくてもよい人が、ありとあらゆる手を尽くして自分の作った『あってもなくてもいいもの』を正当化する過程、またはそれによってできてしまったもの」ということになる【なくてもよいとはおれカネゴン】。その定義上、芸術は必然的に少数派の所業となる。逆に、地位と権力と体面のある人が同じことをやると、その内容がたとえ本当に優れていようと、顔の強張りそうなダジャレで笑いを強要するのにも似たただの権力行使になってしまう。
これで説明を終わりにしてもいいのだけど、仮に芸術を致死量を遥かに超えて危険なまでに濃厚に煮詰めたとしたら、(適当に選んだのだけど)たぶんドアーズの「When the music's over」になる。この音楽のどの部分を取り出しても、まったく話にならないぐらいチープ極まる内容であるにもかかわらず、それが全体としては見事に成立してしまっている。ここに残されているのは「説得力」「言いくるめる力」「寝てみたいと思わせる力」のみであり、それ以外の要素がどうしようもなく薄っぺらいおかげで、そうしたノイズに比較的邪魔されずに説得力のみを観察することができる。
この曲は言ってみれば芸術の原液のようなもので、その他のすべての芸術はこの業務用原液を薄めて安全にしたものを家庭で使っているのと大して変わらなかったりする。調合を間違えると塩素が発生したりするので注意【トイレの洗剤おれカネゴン】。
言うまでもなく、スティーブ・ジョブズもこの成分をかなり豊富に含有する。