色川武大も言うとおり、劣等感はすべて主観であり、ひとたび劣等感が形成されれば、周りがどう思おうと、どれほどの美少年であろうと、そのことは当人にとって何の癒しにもならなかったりする。むしろ、世の人々の間には、「神に選ばれたにも等しい美少年が劣等感など抱くはずがない」という非合理的かつ無意識な信念が根強く残っているために、その苦悩を誰にもわかってもらえないという意味でむしろ苦しみは倍増する。
一見違うのだけど、たとえば大変な美少年でしかもすごく馬鹿な場合も、その苦しみはいかばかりだろう【後者に苦しむおれカネゴン】。